今年も話題を呼んだAKB48の総選挙…? いえ、私の興味は、プロデュースしておられる秋元康さんのことです。
前回に続いて旧い話になってしまいますが、十年余り前です。ラジオに出ておられた秋元さんの言葉に、深く考えさせられたことがありました。
『多くの人は、昨日までと同じ今日があり、また同じ明日が来ればよいと願っているようだ。しかし、私は、これまでとは違う自分に出会いたいと思いながら毎日を送っています』
『たぶん、人は本屋に入ると、自分がいま興味を持っている分野のコーナーにしか行かないでしょう。でもそれでは、自分というものは拡がりようがないし変わりようもない。あれほどの広さの中に何万冊何十万冊という本がある。つまり、それだけ広い世界と多くの選択肢が用意されているのに、ハナっから世界を狭めてしまっている。もったいないことだと思いませんか?』
『私は、自分が目的にしてきたコーナーの棚から、左右に5メートルずつ移動して、そこに並んだ本の何冊かに目を通し、時にはその中の一冊を買い求めたりする。「シダ科の植物」だったり「赤ちゃんの名前の付け方」だったりすることもありますよ』
AKBの登場は、そのラジオ番組から五年ほどしてからだったでしょうか。