最近、中国上海市の無人農場で初の収穫が始まったとの報道がありました。
写真 ヤンマー製のコンバインと見える農機をリモコン操作する男性 (あゆみの丘の農場ではありません)
このような機械の導入と発展は、富の一極集中を除けば、よろこばしいことです。農業人口が減少している日本にこそ、農業の自動化はめざされるべきだと思いました。
さて、時を同じくして、あゆみの丘では、今年度から農業クラブで米作りを行っています。農業の自動化を称賛しときながら言うのも何ですが、私たちの取組みは完全にアナログ=手仕事です!
6月に田植えを手植えで、そして先週末、稲刈りを鎌を使って行いました。
子どもたちに鎌を持たすのは初めてだったのでひやひやしたのですが、みな安全に道具を扱ってくれたおかげでけが人を出すことなく、無事に作業を終えることができました。
写真 7月の田んぼ
写真 稲刈り当日:10月2日の田んぼ
田植えから稲刈りまで、一応、一連の取組みができたということになっていますが、実は米ができるまでにはたくさんの工程と手間があります。一説には、米作りには88の工程!?があると言われています。というのも、「米」という漢字に「八十八」という漢数字が見つけられるからです。
この説の正否はともかく、米作りにはたくさんの工程と労力が必要なのは確かです。実はこのほとんどすべてを、近隣の農家さんが行ってくださりました。この場を借りて、改めて感謝申し上げます。
また水源の確保まで含めると、米作りには農村共同体のあり方まで関係してきます。実際田植え前の準備にあたって、私は農業クラブの代表として、村の草刈りと井手掘り(田んぼに通じる水路の清掃)に参加させていただきました。非農家の新参者を快く受け入れてくださった村の方々にも、感謝申し上げます。
おかげをもちまして、稲刈りを終えた子どもたちの表情は満足げでした。「食べ物を大切にしよう」というスローガンに、はじめて実感と重みを生じさせる取組みになったと自負しています。
これからもあゆみの丘では、地域参加を通した「生きた学び」を創出していきます。
農夫 いのうえ